法人税・節税対策
法人税、節税対策してらっしゃいますか?
例えば、役員賞与は節税対策にならないことはご存知でしょうか。
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売上の計上時期の原則
原則として売上は引き渡し時に計上しなければなりません。
商品ならば納品時、役務提供(サービス)ならばサービス完了時に売上とすることになっています。
例外的に出荷時や、検収時に売上計上することも認められています。
いずれにせよ、社内で統一した基準で計上することが必要です。
統一とはいいましても、従来の取引先とは出荷時に売上計上していたが、新規の取引先とは検収時に売上計上する、といったことは認められているようです。
どの方法を取った場合でも、取引先との契約書等、どういう基準を採用しているかを明らかにできるものを必ず残すようにしましょう。
委託販売の売上計上時期
委託販売とは、自社の商品を他社に売ってもらう(=委託する)販売形態のことです。
売ってもらう側を委託者をいい、委託を受けて販売する側を受託者といいます。
委託販売の売上の計上時期は受託者が商品を販売した日になります。
受託者=委託者という位置づけであり、誰が売ろうと委託者は自社の製品を売ったという風に考えます。
しかし、上記の方法では委託者の処理に手間がかかります。
受託者が販売した日をいちいち把握しないといけないので、商品が多数であったり、委託先が多かったりすると、かなり面倒です。
そこで、税法では、委託販売の場合は受託者が委託者に売上計算書を送付した段階で売上に計上することが認められています。
これを計算書作成基準といいます。
計算書は売上の都度作成しなければならないわけではなく、週締め、月締め等の一定の期間で作成したものでもかまいません。
現実的には、委託販売の売上は計算書作成基準で処理する場合がほとんどだと思います。
ですので、計算書の締めの方法等を契約書で明記し、実際の計算書の保管もきっちり行うことが重要です。
期末の売上の計上時期
会社によっては毎月20日や25日で売上を締めて、取引先に請求書を発行しているかと思います。
中小企業の多くは請求書の発行=売上の計上処理です。
納品ごとに売上計上してたら大変ですから、普通は月に1回だけ売上を計上します。
例えば、20日締めの会社の2月分の売上といえば、2月20日締めの請求分になります。
1月21日から2月20日までの売上ですね。
期間的に厳密にいえば、上記は2月分の売上ではありませんが、普段はそれで処理していても別に問題はありません。
暦の月とはズレますが、毎月1ヶ月分の売上は計上されていますので。
しかし、年に1回厳密な期間で計算しなければならないときがあります。
それは決算期前後です。
3月決算の会社が20日締めの形を取っている場合、3月21日〜31日分の売上を請求書の締め分に追加して3月分の売上としなければなりません。
その3月21日から31日までの売上のことを「帳端」といいます。
法人税は事業年度の損益に対してかかってくる税金ですので、3月決算の会社ですと、3月31日までの売上は当然把握する必要があるわけです。
それゆえ原則的には帳端の部分まで売上計上しなくてはならないのですが、法人の場合は例外が認められています。
20日締めの会社ですと、やっぱり3月20日までの売上でもいい、となっているのです。
決算だからといって、毎月の処理とちがうことをしなければならなくなると大変ですので、特例として締めまでの売上でもいいことになっています。
これはあくまで特例という位置づけなのですが、ポイントは2つあります。
まず、この規定は継続して適用する必要があること。
ある年度は締め日まで、次の年度は帳端も含めて、といったやり方は認められていません。
もう一つは、締め日は期末からおおむね10日以内であること。
例えば、3月が決算の場合だと3月31日が期末ですから、3月20日が締め日だったら、締め日から3月31日までの売上は計上しなくてもかまいません。
この場合、締めが20日だったら31日までは11日ありますが、この規定は「おおむね」となっていますので、そこは厳密でなくてもよく、20日締めの請求までをその事業年度の売上としてもいいのです。
ただし基本は帳端部分も含めて売上とすることですので、手間がかからなければ、帳端まで処理されたらよいと思います。
貸付金の利息
日本の会社の大部分は中小企業であり、ほとんどが親族間で作られている会社です。
そういう会社では、個人のお金と法人のお金が混ざってしまっているところが少なくありません。
現金管理が大雑把=代表者や身内の方の個人的な経費が会社のお金で支出されている場合も多いです。
個人的に使用した分が会社の経費になっているのは明らかにいけませんから、それは経理上は貸付金(仮払金)で処理されることになります。
この貸付金は、会社としては利息を取る必要があります。
役員等の個人側から見ますと、会社に利息を払わなければなりません。
その場合よく問題となるのが、どれくらいの利率ならばよいのか、ということです。
これにはいろいろ説があるのですが、そう難しく考える必要はありません。
何%なら大丈夫という絶対確実なラインはありませんが、基本的な目安になるのは会社の調達金利だと思ってください。
会社が銀行から4%で借りていたら、4%の利息です。
なぜそれ以下なら問題になるかというと、銀行から4%で借りたお金を3%で他人に貸すとなると、金利の差額分を会社が損していることになりますよね。
会社はあくまで営利を目的としているので、損するようなやり方はおかしい、という風に税務では考えます。
では無借金経営の会社はどうでしょう?
これはさらに難しい問題ですが、今は金利がそんなに高くありませんので、2%くらい取ればいいのではないでしょうか。
1%はさすがに低いかな、と個人的には考えています。
いずれにせよ、貸付利息は税務調査でもよく問題になる事項ですので、利息はしっかり取るようにしてください。
交際費と会議費、福利厚生費
交際費を支出した場合、法人の場合は、中小企業なら10%が、大企業の場合には全額が税金を計算する際の経費になりません。
税金面に話を限定しますと、会社としてはお金が外部に出ていっている分、損していることになります。
例えば利益がちょうどゼロ円の会社(中小企業)の交際費が年間100万円だったとします。
10%は経費になりませんので、この会社の利益が10万あったものとして、税金を計算しなければなりません。
実際には利益が出ていないので、納める税金をどこかから借りないといけない、ということもでてきてしまいます。
このように交際費というのは会社の税額計算にとっては不利なものなのですが、会社を運営していく上で取引先との飲食や接待は不可欠です。それらの活動を交際費以外の経費にしたい、というのは誰でも考えることだと思います。
その場合、飲食代でしたら、交際費にしない基準というものを念頭に置いておかれたらいいと思います。
というのも、税法上1人5,000円までの飲食代は交際費に該当しないということになっているからです。
実際は接待のためであっても、1人5,000円までなら接待としないとなっていますので、この規定を上手に利用してください。
こういった場合、会計処理は「会議費」という科目で処理するのが一般的です。
飲食代はそういった基準があるのですが、その他の交際費については、それが交際費になるかどうかは事例によりますので、一般論として定義づけるのは、なかなか難しくなります。
税法にもそれらしい規定はあるものの、現実的にそれらの規定だけで判定できるかというと、そういうことはありません。
あくまで、個別の具体的内容を検討していくことになります。
交際費と福利厚生費の区別もよく問題になります。
残業食や忘年会での1次会の費用は福利厚生費でかまいません。
ですが、例えば他の支店から出張してきた社内の人間に対する慰労をかねた飲食などは交際費になります。
交際費をめぐる規定は細かいので、判断に迷うような場合はできるだけ税理士と相談されることをおすすめします。
役員給与
役員給与については税法は以下のように考えることになっています。
1、税法上経費になる役員の報酬は定額部分のみ
- 簡単にいいますと、毎月同額の報酬でなければ、役員報酬は経費になりません。
詳細は下記3をご覧ください。
2、原則として事業年度途中での改定は不可能
- 役員報酬を改定するタイミングは、決算時に次の決算期までの金額を決める、という方法が以前は一般的でした。
会社ごとの特殊事業を考慮して、事業年度の途中でも改定することがあったのですが現在は下記のような規定になっています。i 事業年度開始から3月以内に増額・減額
上記の要件を満たさない役員給与は法人の経費になりません。
ii 特殊事業がある場合に限り、事業年度途中での減額は可能iの事業年度開始から3月以内というのは、要は前年度の決算の数字を受けて、これから1年間の金額を決定しなければならないということです。
例えば3月決算の会社ですと、毎年4月〜6月末までに報酬を改定する必要があります。
このタイミングを逃すと、役員報酬の増減ができなくなります。事業年度の途中で業績が急激に伸びても、増額は認められません。
もちろん増額してもいいのですが、税金的には経費になりませんので、ご注意ください。
3、役員にも賞与支給は可能
- 税務署に事前に届け出ることにより、役員に賞与を支給することは可能です。
ただし、支給にあたっては事前の税務署への届け出が必要なため、実際に採用する企業の数はそう多くはないようです。利用している企業の多くは、非常勤の役員に年1回だけ報酬を払うような場合でしょう。
年1回10万円払っていたような役員の報酬を経費にするには
以前は非常勤役員については、年1〜2回、まとまった金額を渡してもよいことになっていました。
例えば、年1回10万円を非常勤役員に払う、というような形でもよかったのです。
しかし、現在そのような支給形態は上記1により認められなくなっています。
年1回のみの支払は「定額」の支払とはいえないからです。
I 毎月同額を少しづつ払う
の2つの方法のうちのどちらかを採用することになります。
II 賞与として事前に税務署に届ける以上役員給与については、支給の方法が税法で厳格に定められていますので、金額の改定等は税理士と十分相談されてから行ってください。
過大な役員報酬
役員報酬の適正額はいくらか。
これについては諸説ありすぎるので、わたしもよく分かりません。
納税者と税務署の間で適正な報酬をめぐる争いは、これまで数え切れないほどあったでしょうし、これからも問題になり続けると思われます。
よく世間では法人の方が個人より税金面で有利、だから一定の所得があれば法人成りした方がいいといわれています。
そこでは家族も役員にして給料を分散できます、と書かれています。
それはその通りなのですが、そこが税務調査でも大きく問題になる部分です。
社長そのものの給料は当然として、配偶者やその他の親族に対する報酬・給料もよく論点になります。
まず常勤か非常勤かということが問われますし、仕事の内容も問題になります。
役員であるか従業員であるかによっても金額の妥当性はちがってきます。
いくらまでならいいという絶対的な基準はありませんが、このあたりは税理士とよく相談されることをおすすめします。
役員退職金の分割支給
上記で述べたように、役員退職金を支給するには株主総会の決議が必要です。
そのため一般的には、退職金は総会で決議された事業年度において経費になります。
しかし、退職金というのは大体が高額ですから、一度に払えるとは限りません。
そういう場合は、支払時の経費にしてもいいことになっています。
3千万円を1千万円づつ3年で払ったら、その3年間のそれぞれの事業年度において1千万円づつが会社の経費になるということです。
もちろん、全額を経費にするかどうかは会社の自由です。
一度に支払えない場合でも、決議した事業年度で経費にしてもかまいません。
その辺りは3年間の損益や資金繰りの予測も含めて決められたらいいでしょう。
分割払いの際に気をつけないといけないのは、最初から長期の分割で支給する旨を定めないことです。
どういうことかといいますと、例えば先ほどと同じく3千万円の退職金だったとしましょう。
それを3年間で支払う、くらいだったらいいですが、10年の分割で支払う、というような場合は、一度に会社の経費にならないのです。
繰り返しますと
基本 → 決議事業年度で未払いで経費処理しても全額損金算入可能
例外 → 長期の分割払いで決議したときは、支払ごとに経費とする
分割払いの際に最初から支払ごとに経費処理していれば問題はないのですが、最初に全額を経費にしておれば、それが認められないこととなり、罰金がかけられてしまいます。
会社として経費にできる金額はどのみち3千万円なんですが、罰金が余計になってしまいます。
ですので議事録作成の際は十分に注意してください。
役員退職金の適正額
役員退職金はどのくらいまで支給できるのか?
極端にいえば、会社ごとに妥当額を算出することになります。
ただそれではあまりに抽象的ですから、一般的によく使われる算式があります。
最終報酬月額×勤続年数×功績倍率
というのが、その算式で、この範囲内なら問題ないのではないか、と言われています。
算式について説明しますと
最終報酬月額=退職直前の月給
勤続年数=これはそのままです
功績倍率=代取なら3倍、専務なら2.5倍、とかいうものです。
それぞれについて論点があります。
いちばん問題になりやすいのは、功績倍率でしょう。
代表取締役の場合3倍と言われることが多いのですが、この功績倍率って一体なんなのでしょうか?
いちおう役員退職金というのは、社内で定められている退職給与規程に基づいて支給されるというのが建前になっています。
中小企業であっても、この規程は定めておかねばなりません。
これは、ある時期(かなり昔だと思いますが)上場会社の退職給与規程の平均の功績倍率が3倍くらいだった、ということに基づいています。
その平均値が現在までずっと続いてきているというわけです。
あくまで平均値ですので、3倍だったら何の問題もないというわけではありません。
実際に退職金をめぐる裁判事例において、功績倍率2.5倍が妥当というような例もあります。
ただ功績倍率が3倍で税務署に認められなかったという話は最近聞きません。
ですので、一つの目安として考えていただければいいのではないかとは思います。
貸し倒れ
貸し倒れというのは、本当に痛いもので、会社の資金繰りにも多大な影響を及ぼすものです。
できれば回避したいというのが、どの経営者の方でも考えられることではないでしょうか。
しかし、税法上は貸し倒れというのは、なかなか認められないもので、非常に厳格な規定が設けられています。
単に支払ってもらえないから貸し倒れ、というようなわけにはいきません。
税法上の貸し倒れというのは、大きく3つに分類されます。
1、法律上の貸し倒れ
法律的に債権が回収できなくなる場合です。
法律的にというのは、例えば最近は民事再生法の適用等が多くなっています。
債務者が民事再生法を申し立てて、それが認可された場合は、債権は切り捨てられます。
他にも会社更生法等、適用される法律はいくつかありますが、法律的に回収できなくなった債権は会社の経理処理に関係なく貸し倒れとなり、経費になります。
また法律的な貸し倒れには、債権者が債権を放棄した場合も含みます。
債権者が債務者に、貸し倒れとする旨の通知をすればその債権は法律的にもなくなるので、これも法律上の貸し倒れなんですね。
したがって、回収の見込みがなくなったしまった相手には債権放棄の通知を出して、正式に落とすのも方法のひとつでしょう。
ただし、合理的な理由のない債権放棄は相手方に対する寄付金であるとして、課税がされる場合もありますので、適用にあたっては専門家に相談することをおすすめします。
2、実質上の貸し倒れ
債務者が全額支払いできないことが明らかな場合は、会社が貸し倒れ処理すれば経費になります。
ポイントは2つありまして、全額回収不能ということと、回収不能が明らかな場合という点です。
前者については、例えば担保がある場合はダメですし、後者についても判断は微妙です。
この規定は税務調査などでも問題になりやすいです。
3、売掛債権の特例
受取手形や売掛金の場合は、以下に該当すれば備忘価額(1円です)以外の金額を貸し倒れとできます。
- 1年以上弁済がない
- 金額が旅費より安い。
1は例えば10万円の売掛金が1年以上回収できない場合
10万円マイナス1円の99,999円を貸し倒れにできるというものです。
2は3万円の売掛金だけれども、取引先の会社まで4万円交通費がかかる場合、4万円マイナス1円の39,999円を貸し倒れにできるというものです。
これもポイントは2つあります。
まずお得意先の売掛債権であること。
1回だけ取引をしたお客様の債権はダメですし、貸付金などは売掛債権でないので適用できません。
もう1つは備忘価額をつけること(全額貸倒とせず、1円は残すということです)。
節税をしたい方はこの規定が使えるようなら、この規定を使って貸し倒れをした方がよいと思います。
理由は、処理が簡単だからです。
現実問題として旅費より債権が少ない場合はそんなにないと思いますが、1年以上回収不能の場合はある意味機械的に貸し倒れ処理できますので、非常に便利です。
1年待たないといけないのがネックですが、貸し倒れ処理急がれなくてもよいなら、1円残して落とされたらどうでしょう。
1円残さないと全額貸し倒れとして2の規定になるわけですが、それは税務署ともめる可能性大なのです。
在庫の見直し
在庫のコントロールは、経営者にとっては頭の痛いところでしょう。
持ちすぎると資金ショートに結びつきますし、少なすぎると機会損失になってしまう。
しかし、税法には在庫を利用した節税方法もあります。
これは在庫のうちにデッドストックがある、ということが前提です。
税法も会計も資産を取得価額で評価するのが原則ですので、価値が下がった商品でも、基本的には金額の変更はしません。
最近の会計は時価会計ということがさかんにいわれています。
評価が下がれば評価損ということにもなるのですが、税法では在庫の評価減が認められる場合に制限があります。
季節商品の売れ残りとか、新製品が発売されて、従来製品が古くなったとか、そういう場合です。
その場合には、評価減として会社の経費にできる金額がいくらになるのかが問題になりますが、いわゆるバーゲンセールなどで売れ残ったものは、その金額までは評価損を計上することができます。
ポイントは評価の金額に合理性があるかどうかということです。
バーゲンなどを実施すれば、対外的にもその金額で売った事実がありますので、金額の根拠が認められることになります。
逆に単なる建値の変更や過剰生産等で余ってしまった場合は評価損は計上できませんので、ご注意ください。
短期前払費用の特例
法人税は1年間の利益に対してかかる税金です。
3月決算の法人ならば、3月までの売上と経費で税金を計算します。
しかし、例外もありまして、その1つがここでご紹介する短期前払費用の特例です。
特例の中身ですが、家賃や保険料のようにサービスを受けるために継続して支払うものについて、支払から1年以内のものは経費にできるというものです。
例えば、事務所の家賃を1年間まとめて払えば、その全額が払ったときの経費になるのです。
ですので、約1年分経費を多く計上することができるのです。
家賃が月1万円くらいなら、あまり影響はありませんが、大きな事務所や広い倉庫とかでしたら、利益がかなり変わる可能性があります。
ただし、この規定の適用にあたっては注意点がいくつかありますので、適用される場合はご注意ください。
1 支払から1年以内に役務の提供を受けるものであること。
例えば、まとめて前払すれば経費になるからというので、家賃を2年分前払したとします。
その場合2年分が経費になるかというと、なりません。
それどころか、1年分の経費も費用にできなくなってしまいます。
つまり、本来の期間対応の費用を計上しなくてはなりません。
1年を超える期間のものを支払うと、そもそもこの規程の対象外ということになってしまうのです。
2 継続して役務提供を受けるものであること。
たまたま1年契約で支払ったものがあったとしても、対象にはなりません。
下記のようなものも、対象からは除かれています。
- ・新聞の購読料
- 新聞の購読というのは、物の購入です。
短期前払費用の特例の対象は役務の提供ですので、新聞購読料のような物品の購入は、短期前払費用にはなりません。
単なる前払金という取り扱いになります。 - ・税理士報酬
- 特定の時期に特定のサービスを受けるものであり、適用はありません。
たまに税理士さんでも、間違えている方がおられますが・・。
3 継続して適用すること。
ある年の利益が多くなりそうだから、その年だけ1年分を経費にし、次の年は本来の期間対応の分だけ経費にする、というようなことは認められていません。
4 キャッシュフローの観点から考えてみると・・
上記のように、いくつか制限はあるのですが、前払分を経費にできるのですから、節税メリットは確かにあります。
しかし、デメリットとして、キャッシュフロー的にマイナスになる場合がありますので、注意が必要です。
例えば利益が500万円の会社が、節税のために今まで月払いだった家賃(1年分100万円とします)を前払したとしましょう。
税率を30%として税金を概算で計算しますと、
前払しない場合 → 法人税等150万+消費税25万の計175万
前払いした場合 → 法人税等120万+消費税20万の計140万
差引で35万節税効果があったからよかった、といえるでしょうか?
会社のキャッシュフローという観点から考えますと、家賃100万円分を前払しているので、会社のお金自体は節税分を考慮しても、65万円マイナスになっています。
この規程を適用した2年目以降は1年分の経費が計上されるわけですから、税金の額は変わらないわけで、このキャッシュフローの差は埋まりません。
節税の結果資金繰りが厳しくなるんだったら、何のための節税か分かりません。
節税が会社のキャッシュフローの増加につながらないのであれば、あまり得策でない場合もあるということです。
これは、この規程自体が全然使えないかというと、もちろんそうではなく、そもそも契約が年払いで、経理処理だけ期間対応で行っていたという場合は、節税分がそのままキャッシュの増加になります。
節税のために家賃や保険をわざわざ年払いに変える必要はない、変えたらキャッシュ的にはマイナスになってしまう、というのお話です。
税金も会社が事業活動を行っていく上での経費と考えて、税金が多くてもキャッシュの総額が多い方が、いいのではないでしょうか。
減価償却は任意
法人限定の話ですが、減価償却は任意です。
任意というのは、してもしなくてもいいということです。
もちろん会計上はした方がいいのです。
しかし、税金を考えた場合はあえてしないということも選択肢のひとつです。
結論的にいいますと、利益のあるときには償却をして利益が出てないときには償却しなければいいのです。
減価償却は法律的に認められた利益調整の方法である、といえると思います。
償却が任意ということは、建物や機械等の固定資産だけでなく繰延資産にも当てはまります。
ですので会社設立のための創業費や開業費、あるいは社債発行のための手数料、さらにテナントを借りるための敷引きなども償却はしてもしなくてもかまいません。
銀行融資を受けている場合は、この償却費を利用した利益の調整はあまり好まれません。
決算の際に償却費をいくらにするかは、その辺りも考慮しつつ行ってください。
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